2019年のゲームなので今更感あるんだけど「なしルナ」(金鹿)までやったのでメモっとく(ただしカジュアル)。主に「難易度」と「ストーリー」について感想を書く。
ちょっと前提
自分があまりこの手のゲームに慣れていないこと、あと「ルナは別格に難しい」なんて説明があったこともあって、色々調べ物をしたり警戒しながらやってたんだけど、ネットなどの情報がだいぶ出揃ってる2021年現在、そういう情報をフルに使いこなすと「ルナでも簡単」なのかなと思う。強いキャラとそれに合った成長プランが大体全部出揃ってるのと、試しながらやらないといけないのとでは、そりゃぁ辛さが違うよね、と。
難易度面
ノーマル、ハードについて、難易度的に特に指摘するほどのものがない……
ノーマルは自分の基準からするとおおよそ「イージー」。1周目から個人的にはハード選べば良かった気がした。この手のTRPGにあんまり慣れがないので、色々安全寄りに倒したら(フリー戦闘とかね!)後半がダルダルになってしまった。とはいえ、これは振り返ってそう思うのであって、はじめてやったときに計略が全く使いこなせてなかったり色々システムの基本を追いかけられてなかった中では、妥当かもなとも思う面がある。
基本的に、このゲームはハードですらシステム全体を活用する必要があまりない。一方、ルナだとシステムをそれなりに活用しないと辛いので、ルナがコアなプレイヤーの標準難易度ってことになる気がする。
一方、じゃぁ「標準難易度」としてルナが丁度よいかというと、こちらは、なんというか「ピーキー」で、妙にキッツキツにしすぎているところが目立ってしまって、逆に若干息苦しい。
後で書くけど、DLCの煤闇の章はルナに近接していて、かつ敵が単体で跳ね回る感じではなく、敵の総数がしっかりこちらを押してくる感じがより好印象だった。しかも物語が短くコンパクト。良い。
ルナで厳しく管理しないと行けないと思った要素は後で述べる。
「引き継ぎありハード」のあと、そのまま「引き継ぎなしルナティック」(なしルナ)にチャレンジした(3周目でなしルナ)。「ありルナ」をちょっと試したのだけど、EP.3くらいには「これは後半ダレる!」ってのが目に見えたので、「なしルナ」一直線で、これはちょっとドキドキした。
ルナの前半は面白くもないパズルゲーという感じで、敵の攻撃力があまりに高いので戦闘に自由度があまりない。EP.1やEP.2の「こう動くと敵がこう動いて、即詰み」みたいのは、もちろん洗礼みたいな意味はあるんだけど、ちょっとやりすぎ。
前半、拍動もほぼない状態なので、リセット前提。戦闘開始前のセーブとソフトリセットを覚えるチュートリアルかなんかなんだと思う。EP. 7の鷲獅子戦くらいまでは「天刻の拍動が十分多くないのに1戦闘が長くて、再現しきれない覚えパズルゲー」みたいなツラミがある。
ネットの攻略記事でもこのあたりは色々コメントが多くて、特に「EP.5 ゴーティエ家督争乱」(あとEP. 7鷲獅子戦)がこの方面では難易度の頂点かなと思う。螺旋状の長いマップ、即行動伏兵と連戦という全部盛りで拍動が少ない。うぉぉ、なんたる苦行……
とはいえ、このあたりから成長プランが効いてきて、多分ゲームとしてはそのあたりが一番おもしろいと感じた
ユニット選択、成長プランのあたり
まず主力(と同一学級の生徒)の成長プランは大まかに定めておきたくなる
- 誰を主力にするか
- 副官除いて11名出陣ケースがあるため、学級メンバーだけではそもそも足りない
- ただ、EP.13で学級メンバーのみの戦闘があるなど、主力メンバーだけ偏重して育てればよいわけではない
- 誰を「いつ」スカウトするか
- どういう方針で成長させるのか
- 中級職、上級職、最上級職など、経由も含めたクラス選択
- 使用する武器、魔法、戦術上の位置づけ
成長に運も絡むため一択の正解があるわけではない。自分の例を一応示す
まずとりたてて個別に記述する必要がなさそうな人たち
- 主人公、級長、リシテア、マリアンヌ、イグナーツ ... ほぼ良くある成長戦略
- 強いていうと、主人公と級長に偏重させなかったせいなのか、イマイチ出力が安定しなかった。後述するヒルダとイングリッドが「速さ」値の高さでボスにより役に立った気がする
- イグナーツは強くはないがブレイクショットのような「補助魔法」的な弓で状況を改善できるのが唯一無二。ルカニナーツ
- ローレンツ、ラファエル、レオニー ... あまり活躍しなかった
- いずれも時宜にかなった成長をさせられなかった感がある。とはいえレベルは主力を追いかける感じで推移はしていたので、EP.13でやくたたずというほどでもなく
- ただ、例えばラファエルなど「1発受けては瞑想して」の敵1体をさばくのがギリギリみたいなヘボい状態。ちまたの言説の通り、ルナでの物理盾の限界がはっきり現れてしまっていた
個別に書いといて良さそうな人たち
- ベルナデッタ ... 前評判通りの引きこもり
- 専用クラスを使いたくなるクロードと違って「囲いの矢」に加えてスナイパーの「ハンターボレー」を選択できるという贅沢さ
- ただ、そんなに高火力というわけではない
- 最上級職であるはずのボウナイトにしたら弱くなったので……マスター後にスナイパーに戻した
- イングリッド ... 飛行回避盾。ただ、微妙にヘタった
- 経由するべき上級職を見つけられず、中級職のまま Lv20代を過ごしてしまった。その結果か、力と技がヘタった。
- のだが、ドーピングである程度良い性能を維持。後半はボス格に対して追撃を喰らわない(≒即死しないので効率よく削ってくれる)優良ユニットに成長
- ただ、もともといたヒルダが(魔防除いて)イングリッドを凌駕気味でビビった。「お前のような後衛がいるものか」状態
- ヒルダ ... 上記の通り
- 必須魔防が伸びないが、物理に対する回避盾としてイングリッドに匹敵するか、ちょっと越してた
- 特に後半のボスで「主人公だと追撃で即死のリスクがあるが、ヒルダなら必殺喰らわない限り安定して削れる」みたいなパターンが頻出し、踊り子フレンとせっとで立派なボスキラー
- やっぱり「お前のような後衛がいるものか」みたいな状態
- ドルテア ... メティオ付き魔法
- 今回DLCの4人をスタメンには据えない(ハードまでで飽きてた)という決定があったため、サンダーボルトのコンスタンツェではなくマヌエラが役にたちやすかった
- カトリーヌ ... 劣化主人公、剣
- 前線で倒して回る陸上キャラが金鹿だと不足する感じがあり、役立つ
- 特に中盤くらいまで(第4次で見た)サーバインみたいな無双の仕方をするので、結構力を入れていたのだが、後半になって全体的にヘタって受け寄り
- シャミア ... 弓過多な陣営での弓
- ハンターボレーの人、みたいな感じ
- 弓がクロード、ベルナデッタ、イグナーツとばっちり揃っているところで、だんだん力がへたりがちというシャミアは主力というよりは余った枠の2番手、というケースがだんだん多くなってった感じ
- ただ、11枠で戦力が分散したりしたときは保守的に外からチクチクできる弓というのは安心して見ていられるので、大事(ルナだと「メンバー全員弓をもたせるべき」みたいな主張すらあるのと多分無関係じゃない)
- フレン ... 踊り子
- 踊り子のなりてが思いつかずこの子に。踊るだけの簡単なお仕事
- 回復とレスキューによる味方の救済が局所で地味に役に立った
- 基本必ずメンバーになるし、困ったらこいつでええか感は確かにある
- 難易度と関係ないが「おじさま、しーっですわよ!」だけのために存在する価値がある
スカウトしたけど戦力として活用しなかった人たち
- ユーリスなどDLC4人組、アンナ
- 結構強いのは分かっていたんだけど今回主力候補から除外気味だった(これまで使いまくってたので)
- リシテア・ドロテアとため張れるコンスタンツェが条件なしスカウト可って結構なことだと思う。他の3人も同様。
- 外伝としては「ドローミの鎖環」(ユーリス)と各種騎士団、たくさんのお金(アンナ)などで便利。特にドローミの鎖環は外したくない
- 外伝難易度が3つともに幾分高い感じがしていて、主力でなければ、外伝に着手するその節にスカウトが良いんかな、という気が若干した
- マヌエラ、ハイネマン
- 外伝……なのだが、特にマヌエラは外伝で単騎での隔離があって微妙に成長させる必要があったこともあって面倒だった
- 今回の構成だと中盤回復役の層が薄いことに懸念点はあって、まぁ確かにちょっと苦労したんだけど、自然に選べるならマヌエラよりドロテアじゃないかな……
- (ドロテア勧誘がそんなに簡単でない疑いはある)
- ハイネマンにおいては、置物
- ツェリル
- ヒルダの外伝の人なので、実はスカウトしないほうが良い疑惑も……
- 外伝の期限が先まであるので、最後半でスカウト、外伝でのみ使用、というのが正しそう
- フェリクス、シルヴァン、カスパル
- 外伝だった気がするけど、彼らのアイテムが役に立った記憶がないな
- カスパルはメルセデスとセットでないと外伝上の意義がないし、ヒルダに比して斧枠的にはなんかいまいちな印象が先に出てくるなぁ、という感じ
- (フェリクス・シルヴァンを踊り子にするというのは妥当な代案らしい)
「いつスカウトするか」というのはあんまりネットの記事だと説明がない。個人的には、ある程度事前に指針を作っといたほうが良いとは思う。
ユニットではなく、ユニットに付随している外伝由来のアイテムがほしいだけのスカウトなら、外伝を実行するタイミング直前にスカウトして(Lvが相応に高くなるので)、その後放置するのが正しい。いくつか自分が経験した例を書く
- マヌエラをちょっと早い段階でスカウトしてしまい、実際に外伝攻略時に単体行動のマヌエラの取り扱いにひどく苦労させられた。結局マヌエラのレベルを上げつつ助けに行く側のユニットの動きを調整して救出した(そのあとマヌエラ放置)
- ツェリルも少し早めにスカウトしたら、こちらはチームが2分裂したなかで4人しかいない側の一人がツェリル。ツェリルを戦力外として取り扱うと、当の外伝で助ける対象となる第三勢力のユニットを庇いきれない感じがものすごくなる。結局、一旦そこでの攻略を諦めて、ツェリルを後から成長させる必要にかられた(そのあとツェリル放置)
- DLC勢5人について、中途半端なタイミングでスカウトして外伝に挑んだら、外伝の難易度が見た目より高めで調整が必要だった。特にバルタザールとハピは二体ともに未成熟だと、全体的に味方が分散配置されている中で一箇所が飛び抜けて弱いユニットで締められてしまい、非常にキツくなる
主戦力として大いに期待する場合は、スカウトを早めて技能レベル・支援レベルを高めておくのが正かなと思う。確かに、後半にスカウトするほど戦闘の経験値を既存のキャラに振りつつ全体のレベルを底上げさせられるのだけど、主力級のスカウトが遅れるとそもそも本編がきつくなりがちな上、成長プランの期待とは異なるパラメータが伸びた状態になってしまったりして、トータルでイマイチな子になるリスクがある(まぁ、多分キャラによる)。
なお、レベルに限って言うと後方支援系のキャラはレベルが上がりづらいことから、後半にスカウトしたほうがレベルが高くなる、とは言われているようだ。
各ユニットのクラス選択
自分はここではあまりトリッキーなことをしておらず、概ね各キャラの自然な特徴をそのまま引き継ぐ育成プランにした(特に考えなし、とも言う)。
ただ、多少クラスについては成長補正に地雷があるなどするため、少しは工夫する方が良さそう
- 物理攻撃のキャラをある程度ブリガンド経由にしてマスターさせる
- クラス補正がよろしくないらしいので、騎兵はなるべく経由しない
- 主人公がニルヴァーナを選べるようになっても、しばらく標準的な上級職を選択してスキル等を獲得するなどする
- 若干チート臭い工夫として、49%くらいの合格率でも試験を受けさせて、失敗したらソフトリセットで素知らぬ顔して次に行く(チケット消費回避)、くらいはした
一点、イングリッドの上級職選択の難しさがいまだ突破できてない。うーん、あれは……
エピソード進行・全体感
多分、前半で上げるべき最重要レベルは「指導レベル」で、キャラのレベルとかはある程度度外視して良いと思う。
指導レベルがB(出撃2回)、A+(出撃3回)に早期に引き上げられるか、で敵のインフレが淡々と進む後半で余裕が出るか出ないかが決まってくる。ルナを周回していない身なので確信はないけど、EP.13など一部を除くと、中盤に「レベル上げが少し遅れてるかな、指導レベルが先行してるかな」くらいの雰囲気の方が、後半に活きてくると思う。
なお、指導レベルについては、副官とか銀の剣+の練成とか地味に進歩する側面は色々あるけど、後半は何より出撃回数。
そうすると「出撃」が前半だいぶ少なくなるため、特に各ユニットのキャラレベルが多少心配になるが、これは体感でそんなに問題にならなそうだった。
そもそも出撃1回だとそこまで差が出てくるわけではなく、節最後の課題戦闘で丁寧に敵を倒していれば、十分シナリオ上の敵のインフレには間に合う(特に前半は)。前半は外伝がなくフリー出撃ばかりで、これは本編や外伝と比べると敵が少なくそんなにレベル上がらないので、なおさら重視しなくて良い。
その間に、指導レベルがB〜A+になりさえすれば、後は出撃回数が多くなる分でレベル上げ(および金策)の元が取れる。というより、EP.7(外伝がもりもり出てくる頃)に指導レベルがBでないと、めぼしい外伝を攻略するのも厳しくなってしまう印象。その意味では、Bは最低限。
私の場合、第二部手前で指導レベルはA+になっていた(方法は後述。個人的にもやってて「ここまで変わるもんなんだ」と思うくらいに、指導レベルの伸び方はやり方で変わってしまう)
で、最後半は出撃がダルくなるレベルでレベル上げできるようになっていた(つまりメンバーのレベルの側面で詰むということはまずない状態)。
で、指導レベルを高めるには次のことを留意しておけば概ね問題ない。
- アンゼリカ栽培ループ
- 週末は散策(極論節の全部の週を散策に振ってOK)
- 食事・料理・合唱練習
- 11月第一週の釣り
この中でも最も重要なのは「アンゼリカ栽培ループ」だと思う。これは他の施策と比べるとWebでも紹介がすこーし少ない。自力でもなかなか気づけない。
指導レベルに対しては圧倒的な効果がある。毎回の散策でほぼ500pt水増しできるので。散策を毎節4回全振り仕様ものなら2000pt近く通常と差がつく。指導レベルBの総必要ポイントが5,400、A+の総必要ポイントが12,000弱であることを考えると本当に圧倒的。
興味があれば、ルナ開始前にやり方は調べておくと良い。んー、なんかもう、これだけで戦略的な視点での勝敗はまず決まってる気がしてくるのよね。
ただ、仕様のスキマを突いているというか、若干「反則」と感じる人が多そうな技でもある。採用の判断は各自次第。
まぁもちろん「アンゼリカ栽培ループ」がなくても、多分、勇気を振り絞って週末を全部「散策」に振るのでも、十分指導レベルは結構上がるし、A+にも第二部の早いところで到達できそうな気はする。
前半「散策」に思い切って振りまくる、というのは、多少ゲームをやっていった結果としては「そりゃぁ、そうなりますよね」ってくらい論理的にそういう選択になるんだけど、シビアな選択が求められる中では勇気がいるんだよね
(ルナで「講義」「休息」を積極的に選択するやつって、どんくらいいるんだろうなぁ……)
なお、A+(出撃3回)でなくてもそこまで致命的になるかというと、多分ならない。ルナだと敵のレベルと拮抗するに連れて急速にレベルが上がりづらくなる関係で、出撃が山程あっても、敵との力差を(ハードみたいに)圧倒的に引き離すってことがほぼ出来ない。ギッチギチに行動順序を詰めるストレスからは開放されるだろうけど、本質的にルナにおける敵の極端な性能には相変わらず悩まされる、はず。
エピソード(課題戦闘)進行・各論
節末の個別の戦闘については正直そこまで「プラン」みたいのを持ってなかった。むしろ、周回含めてルナをまだやっていないと、例えば「奇襲即行動」がハードと違う動きだとは言われても、それが「どう、どこまでやばいか」が肌感覚では全然わからないので、ソフトリセット覚悟で色々試すしかない。
戦略的なセオリーが確立している2021年現在だと、ルナってのは「難しい」というよりも本質的に「我慢」のゲームなんじゃねーかと思う。あ、もちろん自分なりの縛りを入れる場合は別かもだけど。
天刻の拍動の回数が多くなる後半はまだしも、EP.1とか、あるいは巷で良く言われる最難くらすの 「EP.5 ゴーティエ家督争乱」とかは、もうどうしようもない。何度かやりつつ、敵のパターンを個別に見るしかないように思う。
とはいえ、ある程度まで、エピソードに通底して、(ハード以上に)気をつけると良いポイントというのはある気はする
- 積極的に「攻める」のではなく、ある程度「待ち構える」ことで易化するマップがある
- 例えばEP. 2。橋をしょっぱなから越えていこうとすると辛いのだけど、橋の手前くらいに味方を密集させて待機していると、いい具合に、順番に敵が順番に攻めてくるので、ルナの火力でも個別撃破出来てなんとかなる。これに気づかないと辛い
- 特に前半は、徹底的に味方を近接させて敵の高パラメータに対抗する
- 支援レベルの仕組みや主人公のスキルを筆頭として、密集させた方が単騎突撃よりメリットが大きい
- マップも前半は「一本道」的な、敵の来る方向が単調なものが多いので、余計にこの方法が合う
- 味方の近接が阻害されるマップは「以下にして味方を集結させるのか」が「宿題」である、と解釈するとやりやすくなることがある
- (これ、ノーマル・ハードでも同じなんだけど、本編だと意識するまでもなく突破できるケースがほとんど)
- 一律に成長させるのではなく、明確に強いキャラを育てて、後続を同水準に引き上げる、という順序のほうが楽
- 大体、主人公と級長が最初は伸びるのだがそれで良い
- 「強くなったキャラで相手を弱らせて、弱めのキャラで止めを刺す」が基本
- (上とセットで)強い方のキャラの経験値上げを、敵のレベルを越すか越さないかくらいのレベルで控える
- 経験値の入り方がルナ全体でそもそも猛烈にしょっぱいのに、相手のレベルと同じ水準になるとルナ仕様で経験値がさらにほとんど得られなくなる
- 敵の総数を水増し出来ないのに対して、得られる部隊全体の経験値の総量が減ることを意味するので、避ける
- ノーマル・ハードだとそこまで意識しなくても良かった「支援」「計略」「相性」あたりに注意する
- もっとも、密集させるとそこそこはっきり支援が効いてくるので、綿密にやる必要があるかというと(今回カジュアルであることも相まって)なかった
- EP.13を代表として「知らないと不利になる要素」は、数エピソード先、できればたどりたいルートの最後まで、全部先に頭に入れておく
- 理想的には「指導レベル」の成長見込みと、その出撃回数を前提とした外伝の攻略タイミングまで、ある程度プランに入れてしまうのが理想。今回自分はそこまでは出来なかったけど。
また、今回自分の戦闘だと見落としがちだったんだけど「応援」を構造的に利用すれば、戦闘がもっと有利になる場面があっただろうな、と振り返って思う。もしさらに周回して厳しいレギュレーションのルナをやるなら、多分、応援や「〜〜の陣」あたりは見直す可能性があるように思う。
課題戦闘の各論についてちょっと脱線すると、DLC煤闇の章の「固定計略」「固定応援」というのがなかなかイカしていて、計略と応援の使い方の発見があった(煤闇ハードだと、ある程度このあたりを理解して使わないと辛くて仕方ない)。
もしルナティックを複数回やる人であれば、合間に煤闇やっとくと色々学びが多いんではないだろうか。上の「応援もっと使いこなせたかも」は、後でやった煤闇ハードで応援が局所で役に立ったからでもある。まぁDLC、有料だけどね。
指導レベルA+まで行けると、各自のメインとなる技能レベルはSだのS+だの行くし、指揮もBとかAに大体行きつく。こうなると後半の課題は結構「ボスをどう倒すか」になってくるように思う。
なにせダメージ通らないんだもの。計略で足止めも出来ないし、追撃で即死するし。今回自分はカジュアルなので、戦闘の最後に捨て駒をすれば良いという側面はあったんだけど、クラシックだとなおさらここは厳しそう。
今回の自分のプレイについて言うと、とにかく「速さ」が伸びまくっていたイングリッドとヒルダの二大飛行ユニットがおおよそこの部分をさばいてくれた。うーーーん、何故か知らないが主人公、クロード、リシテアはここではやくたたずの子だったね。
もしかすると、こういうときこそ「応援」が効くのかもしれない。総じて、飛び抜けて強い敵に対しては、並の攻撃2回では「ダメージをほとんど与えることなく、こちらが二人死ぬだけ」になりがち。応援を介して強い一人にして一気に押し込む方が、ルナティックでは普通に効く予感がする。
本編ではそれを思いつくことが少なくて、試さなかったんだけどね……
ストーリー
(こっちはそんなにたくさん書くつもりはない)
大まかに3色で立場が異なる際に、どれを選んでも「何か引け目を感じるなぁ(´・ω・`)」という展開で物語進むところが本作の醍醐味だと思う。
気持ちよく無双する、という感じにはなんというかさせてくれないのが、むしろこのゲームの特長なんだろうな、と。
ルートを選択できるタイプのTRPGってこういうのを比較的見る気はする。下手すると、ルート毎に性格が違うとか。
前半、他クラスの面子とどう談笑していても、後半ではその同級生同士で殺し合う、みたいなところが不可避。ちょっとメタな視点では、周回でルート変えると、前回お気に入りだったキャラを平然と殺させられるし、趣味がいいんだか悪いんだか……。
基本的に「全員ハッピーエンド」という展開に出来ない(特に級長クラス)のが、テーマに対しては合っている気がする。
どのルートでも何かしらボタンの掛け違い、誤解、対話の不足があって、それが結構カジュアルに「殺し合い」にまで発展したりしており、それが、プレイヤー目線から見ると回避できそうであっても、ゲームの中でその回避策を結実させられるやつがいない。なので「みんなが和解して、めでたしめでたし」にならない。
まぁ特に、紅ルート以外でのエーデルガルトの扱いが象徴かなと。いくらアガルタ嫌ってても、結局は色々確信犯的に悪いことしている黒幕なのよねぇ……
何を選んでも満額回答のない「もやもや感」が常に残る物語、というのは、小説とはまた違うストーリーの味わい方なんだろうなと思うので、個人的にはポジティブ。当たり前なんだけど、ゲームはゲームなりにキャラを活かす方法があるわけだな(JRPGがそういう路線をあまり歩まず、素直に無双からの全員ハッピーエンド気味にしちゃうのは、なんつーかご愛嬌?最近はそんなでもない?)
一見すると3色+1の話なんだけど、大局的にはアガルタ系とセイロス系の争いの話で、アガルタは絶対悪だとしても、セイロス系の人々がじゃぁ純粋正義ということでもなく、特に例のマザコン教祖がちょっとどうしようもない。セイロス教の信者陣営をどうにも応援しづらいというか、こいつら長生きしている割には頭が悪すぎることがあるというか……とにかく、どうにかならんのかな。
そういう結果としてなのか、大陸目線だとかなり外野であるはずのクロードと、彼が率いる金鹿勢が、なぜかストーリー上、最も大きい括りで大陸の問題を解決しているように見えるのが、なんか興味深いというか、幻滅というか……。
なんでそのボスを金鹿にだけ配置するんだ……。紅じゃないのか……みたいな気持ちになるんだけど、それも含めて「満点ハッピーエンドのルートないよ」みたいなところなんだろうか。
浅薄なシナリオライターだと「3色クリアしたときの隠しボス」とかにしちゃうくらい根本的に性質の違うラストを、なぜ金鹿……いや本当になぜ……
なお、青の子の存在意義が正直飛び抜けてイマイチ。ヤサグレ面白かったけど、ほとんど「ダスカーの悲劇」という、全体から見るとローカルネタの謎解きに終止しているという感じがして……えーと。女の子にナイフのプレゼントは(物語的に)ナイスだと思います。
FEというフォーマットをそもそもそこまで経験していない身なので過去の事情はわからんけど、多分これ物語の膨らまし方が相当大きい方なんだと思う。
それはいいんだけど、合わせて登場人物と貴族当の設定が膨大なのは、個人的にはネガティブに感じる部分でもあった。集ってる面子の人間関係がギッチギチに濃密すぎて、むしろ不自然というか。大陸全体の話なのになんで、お前らそんなにグッチャグチャに因縁があるんだよ、みたいな。
DLC煤闇的な戦術的なゲーム性と、それを複線化させるキャラ群の選択くらいで十分という気持ちがある。
関連して、あんまりにキャラ選択の自由があるもんだから、逆に明確に「強い」ユニット、「弱い」ユニットが出てきてしまっていて、これが個人的にはシナリオ面で若干茶番感を感じさせてしまう面も。
膨大な設定、ストーリーの副作用として、話が長いことが後半のエピソードの難易度(≒物語の切迫さ)を壊しちゃっている感じも、少しする。
ただこれは話はむしろ逆で、ある程度どう進んでもルナはある程度辛いので、バランス調整を良くもまぁ、この高いレベルで成り立たせたな、という考え方もあって、それはたぶん正しい。
キャラは割と魅力的で、またプレイヤーが男女どちらでも、そこそこ「盛り上がる」んだろうなぁという感じなのは「流石」なんだろうと思う。
※ 女性主人公で男性を選択する部分がとにかく苦痛で、100%最後がソティス選択になる自分では女性的な感想は無理なんだけど。
DLCがもともとは回収されていない伏線を一部回収しているのも興味深い感じ。ベルナデッタの過去とユーリスとか。
いや、でもやっぱり「なんでお前らそこまで関係深いんだよおかしーだろ」と思う面はある。紋章使いは惹かれ合うんだろーか。紋章の謎である。
こんだけ色々各所でゴリゴリ話を広げている割に、ソティスは記憶喪失でのじゃロリで、自分の骨と心臓振り回されている一方的な被害者で、それでも全く動じる感じがなく、しかも全体としては大して交流ないのに主人公と契っちゃうのは、……なんなんだろう。おまけにスマブラのセルフパロディーでノリノリ
始祖、まじで恐るべし。
煤闇の章
ノーマル(1周目)あとに煤闇ノーマルやったときは「かったるいなー」と思ってたんだけど、ルナ後にやると「出来が良いなぁ」と見直すに至った。個人的には煤闇ハードが一番「これがやりたかった!」みたいなゲームバランス(ストーリーの長さ含む)だった。
どこかの記事で読んだ「煤闇には、煤闇の難しさがある」が至言。
本編では選択肢を山盛りにして「選べー!」ってなっているユニット、クラス、スキル、騎士団などが固定で、あくまで戦闘上の戦術的な判断と、その合間での戦力補給を計画させるというのが、本編が膨大すぎるのに対する「箸休め」っぽい感じで良い。
(自分の攻略順序が「本編ノーマル → 煤闇ノーマル → 本編引き継ぎありハード → 本編引き継ぎなしルナティック(なしルナ)カジュアル → 煤闇ハード」で、本編ノーマルクリア後の煤闇ノーマルは本編に対する劣化に見えたんだけどね)
また、色々縛っているなりに「ある程度、各キャラの特徴を把握しないと辛いですよー」みたいなメッセージが暗黙にある感じがする。ある意味では息苦しいんだけど、ある意味ではそれを想定して敵の配置などが調整されていて「考えられている」感じ。「アリだなこれも」と思った。
本編のルナティックが「個別の敵が単品で不自然に強すぎる」ことと、それの副作用として「敵が『面』ではあまり攻撃してこない」不思議な行動特性があるのに対して、煤闇はもう少し「どばー」っと敵が襲ってくるのも、特徴が異なっていて良い印象。本編ルナが「あっという間に死ぬ」というストレスに対して、煤闇ハードは「徐々に圧死する」瞬間があって、興味深い。
流石にサービス過剰という感もあるのだけど、クリア後にユニットの組み合わせで違うパターンがあると更に「それ!」みたいな気はした。級長、はまぁ良いとして、リンハルト・アッシュ・ヒルダという組み合わせ以外にも何かあると、ちょっと違うゲームが出来て、こちらを個別に何周かしてた……かも。わからんけどね。
設定は関係しているのに、話がそもそも本編とイマイチリンクしてないのは残念。
本編キャラと距離を置いた、アンナみたいなエキストラなキャラとしての位置づけならともかく、本編は本編で登場するとガッツリメインキャラとの絡みがあって「どちらが本当のあなた方なんですの?」と素朴な疑問を覚えてしまう。